スマートフォンのバッテリー寿命を延ばすためには、
充電のタイミングが非常に重要です。
最近のバッテリー技術の進化に伴い、
最適な充電タイミングも変わってきています。
どのタイミングで充電すれば、
バッテリーを長持ちさせることができるのでしょうか。
また、バッテリーの劣化を予防する方法もご紹介します。
【目次】
- スマホを充電するベストなタイミングは?
- スマホを充電するタイミングを間違えてしまうと...
- スマホの充電をベストなタイミングで行うコツ
- スマホのバッテリー劣化を防ぐポイント
- スマホのバッテリー劣化が心配なら修理も検討しましょう
- まとめ
スマホを充電するベストなタイミングは?
スマートフォンの充電は、
頻繁に行うのではなく、理想的には1日1回行うことが推奨されています。
まず、適切な充電タイミングについて考えてみましょう。
残量20%を目安に充電する
現在、市場に出回っているほとんどのスマートフォンは、
リチウムイオン電池を採用しています。
リチウムイオン電池は、正極と負極から成り立ち、
電解液や導線を介して電子(-)やイオン(+)が移動し、
充電と放電が行われます。
バッテリー残量が0%になると、
実際には完全に放電されたわけではなく、
電子が正極から負極に移動できなくなる状態です。
しかし、リチウムイオン電池は0%になっても放電を続けようとし、
その結果、負極の金属が溶け出す可能性があります。
この過放電を防ぐためには、
バッテリー残量が0%になる前に充電をすることがおすすめです。
バッテリーの残量が低下すると、
思っているよりも早く0%になることがあるため、
20%程度の残量を目安に充電することが良いでしょう。
80%まで充電したら充電をやめる
一方、バッテリーが100%に達したときは、
負極に電子が移動し切り、それ以上の充電ができない状態になります。
ただし、リチウムイオン電池の特性上、
100%に達しても充電を続けようとするため、
電子を放出できない正極はそれ自体が劣化の兆候を示すことがあります。
寝る前にスマートフォンをコンセントに接続して、
夜間充電を行う人は多いかと思います。
しかし、100%に達しているにも関わらず充電を続けることは、
バッテリーの劣化を促進する可能性があります。
そのため、80%程度で充電を終了させることをお勧めします。
スマホを充電するタイミングを間違えてしまうと...
スマホは正しいタイミングで充電しておかないと、
バッテリーの寿命を縮めてしまいます。
スマホに使われているリチウムイオン電池は、
過放電を続けると、負極が抱えられる原子の量が減ってしまい、
充電できる量も減ってしまいます。
過充電では、放電が早くなり、
いずれにしても頻繁に充電を繰り返さなければいけません。
充電を繰り返しても電極は劣化しますし、
リチウムイオン電池に内蔵されたコントローラーにも狂いが生じてきます。
そのためますます電池の寿命が短くなるという悪循環に陥るのです。
一般的に、
リチウムイオン電池は500回程度の充電で寿命を迎えるといわれています。
これは1日に1回充電して約2年弱は使えるという計算になります。
最近では、
スマートフォンメーカーは
バッテリー寿命を向上させるために多くの工夫をしています。
例えば、一部のiPhoneモデルでは、
バッテリーの高速充電を80%までに制限し、
それ以上の充電を低速で行うバッテリーを採用しています。
これにより、夜間の充電でもバッテリーへの負担が軽減され、
十分に充電されます。
Google Pixelでは、4以降で「アダプティブ充電」という機能を使えます。
これは、午前5時から10時の間にアラームがセットされていると、
夜9時以降に始めた充電は、
アラームまでに完了するようコントロールするものです。
さらに、一部のモデルではバッテリーの消耗が激しい場合、
4日連続で充電が続くと
一時的に80%までしか充電できない機能も搭載されています。
スマートフォンの使い方が改善されるか、再起動で解除が可能です。
スマホの充電をベストなタイミングで行うコツ
全てのスマートフォンが、
iPhoneやGoogle Pixelのように充電を自動的に最適化するわけではありません。
充電のコントロール機能が組み込まれていないスマートフォンでも、
バッテリー寿命を最大限に延ばすためのいくつかのコツがあります。
就寝中の充電は避ける
夜間の充電は過充電のリスクが高まります。
朝起きてから、出勤や通学前に充電を行うよう心がけましょう。
急速充電が可能な充電器やケーブルを使用すれば、
わずか1時間ほどでバッテリーを満充電できることもあります。
充電アプリを活用する
アプリの中には、
充電の管理やタイミングの通知をサポートするものが存在します。
これらのアプリは、不要なアプリを無効にするなどの方法を提供し、
充電を効率的に行えるようにしてくれます。
タイミング通知を提供するアプリは、
事前に設定したバッテリー残量が下回るとアラートを発するなど、
バッテリーの状態をユーザーにお知らせします。
ほとんどの場合、これらのアプリは無料で利用できます。
過充電を防ぐアイテムを活用する
過充電を防ぐアイテムとしては、ケーブルとコンセントがあります。
電流から充電状態を察知し、満充電と判断したら止めるというものです。
コンセントであれば、
時間をセットして自動的に充電を止めることもできます。
そのほかにもトリクル充電に対応しているバッテリーを内蔵した
スマホを選ぶのもひとつの手です。
スマホのバッテリー劣化を防ぐポイント
バッテリーの寿命を延ばすためには、
日常的なバッテリー消費を抑える設定が重要です。
どのような設定を行うべきかについて、以下に詳しく説明します。
使ってない機能・アプリはこまめにオフする
アプリが画面の後ろで隠れていたり、
最小化されていたりしているだけでは、完全にオフにはなりません。
この状態ではバックグラウンドで使用し、
バッテリーを消耗し、時には通信を行うなど、
スマートフォンに負荷をかけます。
アプリを完全に終了させるには、画面を閉じる必要があります。
同様に、Wi-Fi、Bluetooth、GPSなども使用しない場合は
オフにしておくことが大切です。
これらの機能がオンのままだと、
不必要な通信を行い続け、バッテリーを無駄に消費します。
使っていないアプリを削除する
アプリの中には、
起動していない状態でもメモリを占有したり
通信を行ったりするものが存在します。
たとえば、
プッシュ通知や自動アップデートを許可しているアプリが該当します。
設定をオフにしたとしても、
完全にメモリ使用や通信を防ぐことは難しいため、
不要な場合はアプリをアンインストールすることをおすすめします。
画面の明るさ設定は明るくしすぎない
スマートフォンにおいて、
最もバッテリーを消費する要因は画面(ディスプレイ)です。
特に、画面の明るさが高いほどバッテリーの使用量が増加し、
スマートフォンにも負荷をかけやすくなります。
バッテリー寿命を節約するために、
画面の明るさを適切な範囲に設定しましょう。
また、画面が自動的に暗くなるまでの時間を短く設定することもおすすめです。
スマホのバッテリー劣化が心配なら修理も検討しましょう
バッテリーの使い方に気を付けていても、
時間が経つとバッテリーは劣化し、
充電しても容量が急速に減少することがあります。
そうした場合、バッテリーの交換が必要です。
近年のスマートフォンは、
防水や防塵の機能を備えていることが多く、
自分でバッテリーを交換することは難しい場合があります。
そのため、修理店に持ち込んだり、
郵送で修理依頼をすることを検討しましょう。
まとめ
スマートフォンのバッテリーは、0%まで使い切ることや、
100%に充電し続けることは、
劣化を早めてバッテリー寿命を短縮させる要因となります。
したがって、過放電や過充電を避け、
適切なタイミングで充電を行うことがおすすめです。
ただし、いずれはバッテリーにも寿命が訪れます。